防波堤

昧爽どきを通り抜けてたら

メタモルフォーゼ

週末、友人ととしまえんに行った。

もうすぐ閉園してしまうというニュースの直後だったのと、梅雨の間の晴れ間だったこともあって、以前訪れたときよりも幾分賑わっていた。あじさい園を観て回って、絶叫系のアトラクションやらゴーカートで遊び、メリーゴーランドのエル・ドラドに乗って閉園を惜しんだ。惜しむと言っても初めてとしまえんに訪れたのは半年ほど前。としまえんのプールが有名なことは知っていたけれど。

クリスマスに恋人とイルミネーションを見に行ったのだ。天気も悪いし寒くて、なんというか思い出すと散々だったなと思う。乗り物に並ばず何度だって乗れてしまう。「この天気じゃそうなるよね。でもラッキーだ」と張り切りつつ、とはいえジェットコースターを何周もするほど寒さに強くない私達はすぐに建物の中に入って、暇つぶしにプリクラを撮った。当初の意気込みはどこへやら、気がつくとガラガラのフードコートでホットスナックを食べていた。一緒にビールを頼んだけれど、冷えた身体にはちっとも染み入らず。最後は土砂降りに見舞われて。でも、それはそれで楽しかった。

ここ数日、青い空よりも薄曇りを見上げることが多くなった。服を重ねる枚数は減って、それでも相変わらず私は在宅で仕事をしている。元来家にこもることは好きなので、この生活がやっぱり心地よい。朝時間に急かされることなく、通勤電車に乗らずに済むというのはほんとうに楽だ。

少しずつ日常が戻ってきたり、変化したものを受け入れるようになったり。なにもかも今までのままなんてきっともうないんだろうけど。上京してからは特に、自分を取り巻く環境が短いスパンで変わることに慣れていた。

変化が全世界に及ぶというのはなかなか初めての出来事だけれど、私個人にとっての変化としては、そんなのいままで何度も繰り返してきたし。ゆったり構えておくしかないね。あんまり深く考えすぎないようにしないとね。この変化だっていつのまにか過去のものになるのだから。